ブライダル音響：音楽と映像のコラボレーション イベント音響・楽曲制作のお仕事

無音は最高の演出

こんにちはハセガワエスティ音響部　東京チームの宮本です。

日々ブライダルの現場にて音響のお仕事をさせて頂いている私ですが、先日ちょっとかわったパーティーの音響を担当させて頂く機会がありました。

有名な作曲家の方をメインゲストにお呼びしての懇親会です。

当日はグランドピアノで生演奏があったり、過去にその方の為に開かれたコンサートの様子をブルーレイにて上映したりしました。

・・・・・そして、音響担当の宮本がお客様からご指示頂いたのが「生演奏、ブルーレイ以外の音楽は一切かけないでください」というもの。

音響オペレーターとして、ＣＤ等のＢＧＭを一切かけない宴席というのは初めての体験でした。お客様が会場に入ってくる時も...、皆様が声高らかに乾杯の発声をされた時も...会場はＢＧＭが無く、シーンとした感じでした。

はじめはどうなってしまうのかと心配していた宮本でしたが、ピアノ演奏、ＤＶＤの上映と進行が進むにつれて・・・流れてくる「一つ一つの音」「音楽」を集中して聴いている内に・・・いつもなら当然のように音響が流しているＢＧＭがこの宴席に限っては不要なものであるというお客様のおっしゃることが良く理解できました。

そのパーティーで流れた曲は、全てパーティーのクライマックスで演奏されるその作曲家の方の「ある1曲」に縁のあるものだけをセレクトしたものだったのです。まるでフランス料理のフルコースのように、メインの1曲を引き立てる為にその前の曲全てが計算されて配置されている、全体を通じて大きな一つのテーマの中にあるパーティーでした。

「無音は最高の演出」

このパーティーが終わったときに、私は一つの言葉を思い出しました。以前仕事で一緒になったある方の言葉です。今回のパーティーに携わらせて頂いた事でこの言葉の意味がほんの少しだけ分かったような気がしました。